最近これはまずいなあって感じに傷んだ髪のお客様、多くないですか。
お客様はヘアカラーをして欲しいとおっしゃるのですが、美容師の良心として「この髪にはしたくない」。パーマスタイルなんて、とても・・・。
お客様にはすぐにダメとは言えないので、何とか理由を並べて次回にしてもらうなんて苦い経験が誰にもあると思います。それはこれまでには考えられなかった、超ダメージ毛の方がいっきに増えているからなのです。
超ダメージ毛はどこがどうなったからダメージが進んだのか、ご存知ですか。
髪の内部がどう変化したのでしょうか。キューティクルがどうなってしまったのでしょうか。
ちょっと大げさですが、私たちは美容師さんを髪を守るお医者様だと例えます。
髪の健康状態をチェックして、お客様にアドバイスをするという、大切な仕事があるからです。ある時期まで、美容師さんの仕事はスタイルをつくることだけでした。
カット&パーマで仕上げはブローといった具合に。
ところがヘアカラーがどんどんお客様に好まれてきて、求められる技術が広く深くなってくると、カラーについてのしっかりした知識や勉強が必要になりました。
今では、美容師という仕事は「スタイリスト(造形美)」と「カラリスト(色彩美)」に分けて考えられるようにもなってきています。
いま、「ケアリスト」という仕事を考えてみましょう。
スタイリングやヘアカラーという仕事を支える髪そのものの「素材美」を気づかってあげる仕事です。調査によると、お客様が美容室に望むことの上位に、「自分の髪に合ったヘアケアをアドバイスしてくれるスタッフがいるサロン」というのがあります。お客様の髪の状態を理解し一緒にコミュニケーションできるプロ(=ケアリスト)の存在は、サロンにも大きな価値になるとデミ コスメティクスは考えます。