1941年の設立以来、界面活性技術を中心に多彩な製品、サービスを提供する日華化学株式会社(本社:福井県福井市、代表取締役社長:江守 康昌、証券コード:4463)は、従来のヘアカラー用染料とは異なる世界初の新しい染料の開発に成功し、2018年1月に染料に関する特許を出願致しました。当社の頭髪用化粧品ブランドであるデミ コスメティクスはこの染料を『グロス染料』と名付け、今後製品開発をして参ります。
【グロス染料について】
日華化学の界面科学・高分子化学を中心とするサーフェスサイエンス技術と、頭髪用化粧品ブランドであるデミ コスメティクスの持つ毛髪科学や皮膚科学に基づいた浸透・染色技術を集結して開発されたのが『グロス染料』です。長年培った当社の合成技術を活用し、アレルギーリスクの低減に努め、地肌にやさしく、艶やかな発色を実現する新しい染料です。
【グロス染料と既存染料の違い】
現在、ヘアカラー用の染料には主に、アルカリカラーに含まれる「酸化染料」、ヘアマニキュアに含まれる「酸性染料」、カラートリートメントに含まれる「塩基性染料」、ヘナ等の「植物染料」の計4種類が存在しています。それぞれの染料の特徴として「酸化染料」(アルカリカラー)は分子が小さくアルカリ剤によって髪の内部まで浸透し、過酸化水素の働きにより染料同士が結合(酸化重合)して発色します。しかし、アルカリ剤や過酸化水素は髪へのダメージや頭皮への刺激を引き起こす要因となります。また、分子の小さな酸化染料が頭皮に入り込むことで、アレルギー反応を起こす可能性があります。
一方で「酸性染料」「塩基性染料」「植物染料」は分子が大きく、髪の内部までは浸透せずに表面に染着するため髪や頭皮への刺激が少ない一方、染毛力が弱いまたは皮膚に染まりやすい傾向にあります。
この度、当社が特許を出願した『グロス染料』は髪へのダメージや頭皮への刺激がなく、大幅にアレルギーリスクを低減でき、さらに美しい発色も実現するという、既存染料の優れた特長を併せ持つ、これまでにない新しい染料です。