毛髪研究 最前線抗白髪に関する研究成果

メラノサイト(色素形成細胞)を利用した継続的研究により、有用な研究成果が得られましたので報告いたします。

1.分子生物学的な研究

メラノサイトは、毛髪の色素を作る細胞です。メラノサイトは毛乳頭細胞上で毛母細胞(ケラチン形成細胞)と共存し、毛母細胞にメラニン色素を提供します。
MITF遺伝子はメラノサイト内に存在し、メラニン合成のシグナルとして、チロシナーゼ(メラニン合成酵素)や色素幹細胞の保護などに関与します。
デミ毛髪科学研究所では、薬学系大学との共同研究により、コレウスホルスコリ根エキスとウメ果汁がMITF遺伝子の産生を促進させるという発見に至りました。MITF産生促進により白髪の改善が期待されます。

コレウスホルスコリ根エキスとウメ果汁がMITF遺伝子の生産を促進

白髪とは

髪はメラニンによって黒く見えます。メラニンはメラノサイト(色素形成細胞)で、アミノ酸のひとつであるチロシンを原料としてチロシナーゼ(メラニン合成酵素)の作用によって作り出されます。白髪とは、メラノサイトの活性低下により髪の中のメラニンがなくなった状態です。

MITF遺伝子とは

MITF遺伝子はメラノサイトの中に存在し、メラノサイトやチロシナーゼなどに働きかけて、メラニンをつくらせる司令塔のような役割を果たしています。また、年齢を重ねることで減少することが知られています。
MITF遺伝子が減少すると、メラニンをつくる司令が出されなくなり、メラノサイトの活性が低下し、メラニンの生成に大きく影響します。

コレウスホルスコリ根エキスとウメ果汁を併用することで、MITF遺伝子の産生が大きく促進されました。

細胞中のMITF発現量の減少イメージ
MITF遺伝子発現量

2.抗白髪試験

実際にこれらのエキスを配合した薬剤を、朝と晩の1日2回使用した実使用試験においては、約3ヶ月の適用にて毛の生え際3cm付近にて白髪の割合が減少したという研究成果が得られました。
今後も研究を継続し、より良い薬剤の開発につなげたいと考えています。

白髪を黒くする