産後に毛が抜けるのはなぜ?原因と症状を軽減させる方法を紹介

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出産後はさまざまな体の変化についての悩みが尽きません。特に悩みとして多いと言われるのが、抜け毛です。「産後に髪の毛がたくさん抜けてびっくりした」という女性は多いのではないでしょうか。

今回は、産後の抜け毛について、原因と症状を軽減させる方法を紹介します。産後の抜け毛に悩んでいる方はもちろん、現在妊娠中で産後の抜け毛に不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

産後の抜け毛が起こるタイミングはいつ?

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出産後、抜け毛が始まる時期には個人差がありますが、一般的には産後2か月~3か月頃から抜け始める方がほとんどです。産後4か月~6か月頃にピークを迎えたあとは、産後半年~1年くらいにかけて徐々に落ち着いてきます。

一般的に、髪は1日に50本~150本程度抜けるといわれています。しかし、産後の抜け毛では150本を上回る量の髪が抜けるのが特徴です。

人によっては1年以上続く場合もありますが、産後の抜け毛は一時的なものであり、一生続くわけではありません。ある程度すれば自然とボリュームが戻ってくるので、心配し過ぎないようにしましょう。

産後に抜け毛が生じる主な原因

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そもそも、なぜ出産後は抜け毛が発生するのでしょうか。具体的な原因を4つ解説します。

ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変化は、出産後に起こる抜け毛の原因のひとつです。女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、普段は生理周期を軸に増減を繰り返しています。しかし、妊娠すると女性ホルモンの分泌が大幅に増えます。

特に抜け毛に関係があるのが、エストロゲンです。エストロゲンは髪の成長を促進するはたらきがあり、妊娠中に分泌が増えることで髪が抜けにくくなります。

しかし、出産後はエストロゲンの分泌が急激に減少します。ヘアサイクルが通常通りになるとともに妊娠中に抜けなかった髪が一緒に抜け落ちるため、抜け毛が増えたと感じるのです。

頭皮環境の変化

頭皮環境の悪化が原因で抜け毛が増えることもあります。

妊娠中から出産後は、ホルモンバランスが大きく変化する時期です。ホルモンバランスの変化は肌質にも大きな影響を及ぼし、妊娠中や出産前に使っていたシャンプーが合わなくなることも珍しくありません。

合わないシャンプーを使い続けることで頭皮環境が悪化し、抜け毛の増加につながるのです。

ストレス

出産してからは、女性の身体がまだ万全でないにもかかわらず、生活環境の変化に見舞われ、育児に追われることが多いです。

初めての子どもであれば慣れない育児に戸惑うこともあるでしょう。2人目や3人目であれば上の子を見ながら新生児の世話をすることになり、かわいい我が子であっても日々のストレスは尽きません。

ストレスが溜まると頭皮環境に悪影響を及ぼし、健康な髪が育ちにくい状態になってしまう可能性があります。

栄養不足

妊娠中に増えてしまった体重を元に戻すため、出産後にダイエットを始める女性もいるでしょう。しかし、無理なダイエットは栄養不足やカロリー不足をもたらし、抜け毛を誘発します。

出産後はまず自分の身体の回復にエネルギーを使うほか、栄養は母乳へと優先的に流れます。そのため、髪にまで必要な栄養が行き渡らず、抜け毛の症状が悪化するおそれがあるのです。栄養不足から頭皮環境も悪化して、健康的な髪がつくられなくなるでしょう。

産後の抜け毛を少しでも軽減するための対策

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産後の抜け毛は誰しもが経験するとはいえ、あまりに抜け毛が多いと不安になりますよね。できれば、少しでも抜け毛の症状を軽減したいと考えている女性は多いでしょう。

ここでは、抜け毛を軽減するための対策を3つ紹介します。

頭皮にやさしいシャンプーを使う

先述の通り、産後はホルモンバランスの影響で肌質が変化することがあります。頭皮への刺激を減らすために、なるべく頭皮にやさしいシャンプーを使用しましょう。

洗浄力が強過ぎるシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮がダメージを受けたり乾燥したりしてしまいます。

また、肌質が変わり妊娠前に使っていたシャンプーが合わなくなることで、頭皮環境が悪化することもあります。

以前使っていたシャンプーが合わなくなった、もしくは刺激が強過ぎると思ったら、抜け毛の悪化を防ぐためにもシャンプーを変えましょう。

バランスの良い食事を摂る

髪にしっかりと栄養を行き渡らせるためにも、バランスの良い食事を摂るよう心がけましょう。

特に出産直後は体の回復と母乳に優先的に栄養が行くため、髪の主成分であるタンパク質を意識的に摂ることが大切です。タンパク質は肉や魚、卵、大豆類、乳製品などに多く含まれています。

そのほか、代謝を促す効果や髪を丈夫にする効果が期待できるビタミンB群、タンパク質の合成を促す亜鉛などのミネラルも大切です。

ビタミンB群は豚肉やレバー、亜鉛などのミネラルはほうれん草やワカメなどの海藻類から摂取できます。

とはいえ、育児に追われて、毎日バランスの良い食事を用意するのが大変なときもあるでしょう。食事の準備で余計なストレスを感じてしまっては、本末転倒になりかねません。忙しいときはサプリメントに頼るのもおすすめです。

質の良い睡眠を取る

抜け毛を軽減し健康的な髪を育てるためには、質の良い睡眠が欠かせません。睡眠中に分泌される成長ホルモンは髪を修復し、成長を促してくれます。また、睡眠は疲れを軽減してくれるため、ストレスによる抜け毛を予防するのにも効果的です。

しかし育児や家事に追われていると、まとまった睡眠時間を確保するのは難しいでしょう。その場合は、こまめに15分程度の仮眠を取ることをおすすめします。

さらに、十分な睡眠時間を取るためにも、下記の習慣を心がけましょう。

  • 起床時間を一定にする
  • 寝る前にスマートフォンやテレビを見ない
  • 就寝2時間前までに夕食を摂る
  • 就寝環境を整える
  • 就寝2時間前にしっかり入浴をする

まとめ

産後の抜け毛はホルモンバランスの変化や頭皮環境の悪化、ストレスなどで起こります。抜け毛を最小限に抑えるために、シャンプーを見直すほか、バランスの良い食事や質の良い睡眠を確保するよう心がけましょう。

一番大切なのは、気にし過ぎないこと。産後の抜け毛自体は多くの方が経験することです。個人差はあれど、時間が経てば自然と治まってくることであり、気にし過ぎは逆にストレスとなり、抜け毛を悪化させる原因になりかねません。

抜け毛がひどく薄毛が気になる場合は、ヘアスタイルを工夫してみたり、外出の際は帽子をかぶったりなどすると良いでしょう。

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