髪の毛は1日に何本抜ける?異常な抜け毛の特徴や改善策も紹介

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シャンプーやブラッシングの度に抜ける髪の毛。髪は毎日自然と抜け落ちるものですが、抜け毛の量が多いと、心配になってしまう方もいるでしょう。
今回は抜け毛について、1日に抜ける量や異常な抜け毛の特徴を解説します。抜け毛の改善策も紹介するので、抜け毛が気になる方はぜひ参考にしてください。

1日に抜ける髪の毛の本数

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一般的な日本人の髪の本数は、平均で約10万本とされています。1日に髪が自然と抜ける本数は、通常約50~150本と総数の0.1%程度です。もし200本以上抜けている場合は、自然な抜け毛ではなくストレスや頭皮トラブルから来る抜け毛と考えられるでしょう。

では、そもそも髪はなぜ自然と抜けていくのでしょうか。髪が抜け落ちる理由を2つ解説します。

自然に抜け落ちる理由1|成長サイクルによるもの

髪には成長サイクルがあり、成長期と退行期、休止期と大きく3つに分けられます。

・成長期:毛母細胞が分裂と増殖を繰り返して、髪が成長する。期間は3~5年程度。
・退行期:毛母細胞に栄養を運ぶ毛乳頭の活動が弱まり、髪の成長が遅くなる。期間は2~3週間程度。
・休止期:髪の成長が完全に止まり、寿命の髪が抜け落ちる。期間は数か月程度。

髪は1日に約0.3mm伸びますが、成長し続けるわけではありません。成長期の期間からわかる通り、男性の場合は3~5年、女性の場合は少し長く4~6年で寿命を迎えるのです。

ヘアサイクルが正常であれば毛乳頭が再び活動を始めて、休止期で抜けた部分から新たな髪が生えてきます。新しい髪が生えてくるタイミングで、成長の止まった髪が押し出されて抜ける場合もあります。

自然に抜け落ちる理由2|季節によるもの

犬や猫などを飼っている方は、春や秋にブラッシングすると毛がごっそり抜けてびっくりしたことがあるのではないでしょうか。動物に換毛期があるように、人間にも髪が多く抜け落ちる季節があるのです。

特に髪が抜けやすいといわれているのは秋で、多い方は200本ほど抜けることもあります。人間の換毛期に該当する季節が秋ごろであるほか、夏に蓄積した頭皮や髪への紫外線ダメージも原因のひとつとして考えられています。

秋は季節の変わり目で風邪を引きやすいだけでなく、夏バテの名残もあり体調を崩しやすい季節です。体の調子は髪の健康にも大きく影響するため、体調が安定しない秋に抜け毛が発生しやすくなるのです。

抜け毛が多い季節について詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしてみてください。

抜け毛が多い時期はいつ?季節別の原因と対策

気を付けるべき異常な抜け毛の特徴

気を付けるべき異常な抜け毛の特徴の画像

普段発生する自然な抜け毛は、あまり心配する必要はありません。しかし、抜ける髪の量や髪の状態によっては注意が必要です。そこでここからは、気を付けたい異常な抜け毛の特徴を紹介します。

抜け毛のセルフチェックを行いたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。

【抜け毛が気になる方必見】原因と対策を解説!抜け毛セルフチェックもやってみよう

特徴1|1日に200本以上の髪が抜ける

普段よりも明らかに抜ける髪の量が多い、秋でもないのに毎日200本以上抜けているという場合は病気の可能性があります。

抜けた髪を1本1本数えるのは難しいですが、明らかに量が多ければ普段の生活のなかで気付ける場面も多いでしょう。例えば、シャワー時に大量の抜け毛で排水溝が詰まる、朝起きると枕に髪がたくさん付いているなどが異常な兆候として考えられます。

特徴2|抜けた髪の毛根に異常がある

抜け毛の量だけでなく、抜け毛の毛根を観察することで異常な兆候を発見できることもあります。正常な抜け毛の場合、毛根は丸い形をしており毛根鞘(もうこんしょう)と呼ばれる半透明のもので覆われています。髪が抜ける際に自然と付着することがあり、心配する必要はありません。

一方で、異常な抜け毛の場合は、毛根の様子が通常とは異なります。毛根が黒い場合は、成長期にストレスや血行不良などを受けて抜けてしまった抜け毛と考えられます。

毛根鞘とは異なる白い塊が毛根に付着している場合、間違ったシャンプーの仕方やすすぎ不足で残った皮脂と考えられるでしょう。毛根が付いていない抜け毛もあり、ヘアサイクルが異常をきたしているおそれがあります。

毛根の形が細長かったり、短かったりギザギザしていたりと変形している場合も注意が必要です。細長い毛根は、頭皮の栄養不足や血行不良で毛根の寿命が短くなっているかもしれません。毛根が変形している場合、身体的・精神的ストレスが原因として考えられます。

抜け毛と毛根の関係性について詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。

抜け毛の原因は毛根にあり!毛根が痩せる原因と対策を解説

特徴3|抜けた髪の毛が細く短い

毛根だけでなく、抜け毛の長さや太さも異常な抜け毛であるかどうかの判断材料です。抜け毛が短く細い場合、髪の成長が滞っているおそれがあります。さらに、抜け毛が主に生え際や頭頂部から発生している場合、薄毛の症状が進行しているかもしれません。

FAGA(女性男性型脱毛症)の場合、早めの治療で改善する可能性があります。気になる場合は病院を受診しましょう。

抜け毛を改善するための対策

シャンプーをする女性の画像

抜け毛は日々の生活習慣から改善できます。ここでは抜け毛を改善するための対策を3つ紹介します。

正しい方法でシャンプーをする

抜け毛の多くが、シャンプーやブラッシング時に発生します。だからといって回数を減らしても意味はありません。例えば、2日置きにシャンプーをしたとしても、シャンプーをしたときに2日分が一気に抜けていくだけだからです。

また、1日に何度も髪を洗うのもおすすめしません。必要な皮脂まで洗い流してしまい頭皮が乾燥して、逆に抜け毛を発生させる原因になり得ます。

抜け毛を改善するには、回数ではなくシャンプーの正しいやり方を覚えることが大切です。頭皮を傷つけないためにシャンプーは手のひらで泡立ててから乗せる、爪を立てないよう指の腹で洗うことを心がけましょう。

すすぎ残しから頭皮トラブルが起きるのを避けるため、シャンプー後はしっかり流すことも忘れないでください。

正しいシャンプーの仕方について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

スカルプケアの基本!健やかな髪と頭皮へ導く正しいシャンプーのやり方

バランスのとれた食生活を送る

わかめや昆布などの海藻類はミネラルや食物繊維を多く含んでおり、髪に良い食べ物として知られています。しかし、抜け毛を改善するにはタンパク質やビタミンなどをバランス良く食べることが重要です。

例えば魚介類や大豆などに含まれるタンパク質は、髪の成長に欠かせません。野菜やフルーツに含まれるビタミンCや動物性食品に多く含まれるビタミンAは、抗酸化作用によって細胞の老化を防いでくれます。

髪の健康を維持する食事に関して詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしてください。

髪の栄養は足りている?栄養不足から起こる髪のトラブルと必要な栄養素

質の高い睡眠をとる

髪を健康的に保つためには、質の良い睡眠を取ることも大切です。髪の成長に欠かせない成長ホルモンは寝ているとき、特に深い眠りについているノンレム睡眠のときに多く分泌されます。

睡眠の質が下がると眠りが浅くなり、髪の成長を妨げてしまいます。睡眠不足からストレスが溜まったり体調を崩したりして、結果的に抜け毛につながってしまう場合もあるのです。そのため、できるだけ毎日6時間以上の十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。

美髪と髪の健康について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

スマートスカルプケアブック|いい眠りは、いい髪をつくる。

まとめ

ヘアサイクルや季節によって、髪は自然と抜け落ちるものです。しかし、毎日200本以上抜けていたり毛根の状態がおかしかったりする場合は、異常な抜け毛が発生しているかもしれません。
毎日栄養バランスの取れた食事と質の良い睡眠を心がけ、正しくシャンプーをして抜け毛を改善しましょう。

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