髪の毛は1か月でどのくらい伸びる?髪の成長を促す工夫も紹介
髪を切り過ぎたときは、どのくらいの期間で伸びるのか気になる方もいるのではないでしょうか。また、美容室に行く時期を見定めるために、伸びる速度を気にする方もいるかと思われます。
髪は1か月でどのくらい伸びるのでしょうか。また、髪を早く伸ばす方法はあるのでしょうか。今回は、髪が伸びる速度や成長を促す工夫などについて紹介します。
目次
髪の毛は1か月にどのくらい伸びる?髪が伸びる速さの要因
日本人の髪は、一般的に1日に0.3mm~0.4mm伸びるといわれています。これを1か月に換算するとおよそ1cmです。髪の伸びるスピードには正常な方と遅い方で個人差があるため、一定期間に髪が伸びる長さも異なります。
ここでは、髪が伸びる速さの要因について解説します。
要因1|血行
髪が伸びるスピードは頭皮の血行が関係しています。頭皮の血行が良い方は正常なスピードで髪が伸びますが、悪い方は良い方よりもスピードが遅めです。血液が髪の成長に必要な栄養分を運んでいるため、血行が良いと、栄養が髪に届きやすくなります。
髪が成長するにはタンパク質や亜鉛、ビタミンが欠かせません。日々の食事で摂った栄養分は、血液によって頭皮に運ばれています。血流がスムーズであれば、頭皮の隅々まで栄養が届くため、成長を阻害することはありません。
しかし、血流が滞っている場合は、頭皮に栄養が届くのが遅くなり、栄養不足に陥ってしまいます。栄養が不足すると髪が成長できないので、伸びるスピードが遅くなります。
要因2|食事
髪の成長に必要な栄養素は、タンパク質や亜鉛、ビタミンです。髪の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質なので、髪の成長にはタンパク質が欠かせません。また、摂取したタンパク質で髪をつくるはたらきをする亜鉛や、タンパク質と亜鉛を吸収しやすくするビタミンも必要です。
これらの栄養素がバランス良く摂れている方は、髪の成長スピードが正常できれいに伸びます。
一方で、栄養が偏っていたり、特定の栄養素だけ足りていなかったりする方は髪が伸びにくくなっています。さらに、栄養が足りていないと切れ毛や抜け毛が増えてくるので、きれいに伸びません。
タンパク質、亜鉛、ビタミンは、お互いにはたらきを促進し合う効果があるので、どれかひとつが欠けると成長速度に影響が出ます。
また、栄養素の過剰摂取は健康を害するおそれもあります。タンパク質の過剰摂取は腸内環境が乱れ、髪に良いとされる亜鉛も摂り過ぎると貧血を促し髪の毛の成長を阻害するため、サプリメントやプロテインの摂取は適量を守りましょう。
要因3|睡眠の質
髪の成長に関わる成長ホルモンは寝ている間に分泌されます。成長ホルモンは、日中に摂取した栄養をエネルギーに変えるはたらきがあるため、食生活と睡眠のどちらも欠かせません。
そのため慢性的に睡眠不足になっている方は、睡眠が短い分、成長ホルモンの分泌量が減ってしまうので髪も成長しづらく、伸びるのに時間がかかります。
また、成長ホルモンは睡眠中、特に入眠後に現れるノンレム睡眠時(レム睡眠は身体の休息、ノンレム睡眠は脳の休息)に分泌量が増えるのが特徴です。そのため、睡眠の質が悪い場合は分泌量が少なく、髪が伸びにくいといわれています。
髪の毛が伸びるタイミング
髪には「ヘアサイクル」と呼ばれる成長の周期があります。髪は成長期、退行期、休止期のサイクルに基づいて成長し、自然と抜け落ちて、また新たな髪が生えてきます。
髪が伸びるのは成長期だけです。頭皮環境が正常である場合、男性なら3~5年、女性なら4~6年かけて伸び続けます。成長期が終わると退行期に入り、2週間~3週間程度は髪の成長スピードが遅くなるのが一般的です。
退行期が終わると休止期に入ります。休止期になると髪が次第に抜け落ち、新たな髪に生え変わります。シャンプーのときに自然と抜ける髪は、すでに休止期に入った髪なので、あまり気にする必要はありません。
また、髪が伸びるスピードは季節によっても異なります。夏は気温が高く、代謝が良くなっているので伸びるスピードは早い傾向にあります。一方で、冬は冷えて血行不良になりやすいので伸びるスピードも遅くなる傾向にあります。
髪を早く伸ばす方法はある?
髪を早く伸ばすための確実な方法はありません。しかし、髪が伸びるスピードが遅くなるリスクを回避する方法や、切れ毛や抜け毛予防は可能です。ここでは、髪が伸びるスピードを正常に保つための方法について解説します。
工夫1|日常的なヘアケアを正しく行う
毎日のヘアケアを正しい方法で行うことが大切です。特にシャンプーやドライヤーは、間違った方法で行うと髪にダメージを与えかねないので注意しましょう。
シャンプーをするときは、爪を立てず指の腹でマッサージするように行うことが大切です。ゴシゴシと強くこすってしまうと、頭皮が傷ついて細菌が入るなどのトラブルが起きる可能性があります。
また、シャンプーやトリートメントを洗い流すときは、すすぎ残しがないよう丁寧に洗い流す必要があります。すすぎ残しがあると、頭皮がかぶれたり、かゆくなったりするおそれがあるので注意してください。
正しいシャンプーの方法については、下記の記事で紹介しています。
「スカルプケアの基本!健やかな髪と頭皮へ導く正しいシャンプーのやり方」
頭皮マッサージも効果的です。頭皮マッサージをすることで血流が良くなるので、髪や頭皮に栄養が届きやすくなります。
頭皮マッサージの正しいやり方については、下記の記事をご参照ください。
「頭皮マッサージにはうれしい効果が!正しい方法や注意点を解説」
髪を濡れたまま放置すると頭皮環境の悪化につながるので、必ず乾かしましょう。ドライヤーを使うときは、髪に近づけ過ぎず、10cmほど離して手早く乾かすことが大切です。また、温風だけでなく冷風も上手に使いながら乾かしましょう。
正しいドライヤーの方法については下記の記事をチェックしてみてください。
「髪の正しい乾かし方は?髪を早く乾かしたほうが良い理由や髪質・髪型別の乾かし方も紹介」
工夫2|育毛成分のあるアイテムを使う
育毛成分が含まれる製品を使うのもおすすめです。育毛製品は髪の成長を促す効果も期待できます。
育毛製品を選ぶときは、目的に応じて医薬品や医薬部外品のカテゴリから選ぶのがおすすめです。育毛製品を使うときは、シャンプーをして頭皮の汚れを落としてから使用しましょう。そうすると、育毛成分がより頭皮に浸透しやすくなります。
工夫3|ストレスを発散する
ストレスを溜めると頭皮環境の悪化につながります。ストレスが溜まると自律神経のバランスが乱れて血管が細くなり、血液がスムーズに流れません。血流が滞ると毛母細胞に十分な栄養が届かなくなり、結果的に髪が育ちにくくなってしまいます。
普段からストレスを溜めこまないためにも、体を動かしたり、好きなことをしたりする時間を取り入れましょう。特に、運動は血流を促進する効果が期待できるので、習慣化してみるのもおすすめです。
工夫4|質の高い睡眠をとる
質の高い睡眠をとることも、髪の成長を助けます。まずは、6時間以上の十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。
睡眠の質を高めるためにも、就寝前にPCやスマートフォンを見るのは控えてください。寝る前にPCやスマートフォンのブルーライトを浴びると、脳が昼間だと錯覚してしまい、寝つきにくくなります。そのため、就寝の1時間前までにはデジタル機器の使用を止めることが大切です。
また、入浴の仕方も、睡眠の質にかかわる重要な要素です。寝る1時間前に38℃前後のぬるま湯に浸かることで、スムーズに入眠しやすくなります。
睡眠はストレス解消効果も期待できるため、ストレスが溜まっている方は睡眠をしっかりとりましょう。
睡眠と髪の関係について詳しく知りたい方は下記の記事をご参照ください。
関連記事:「スマートスカルプケアブック|いい眠りは、いい髪をつくる。」
工夫5|食事で髪の毛に栄養を補う
健康な髪をつくるには、食生活も大切です。ダイエットなどで食事を抜いたり、毎日同じものだけを食べたりなど偏った食事内容だと髪への栄養が不足してしまいます。三食ともしっかりバランスの良い食事をとりましょう。
髪の健やかな成長のためには、タンパク質とビタミン、ミネラルが特に重要です。各栄養素が含まれる食材は下記の通りです。
タンパク質 | たまご、肉、牛乳など |
ビタミンA | レバー、うなぎ、たまご |
ビタミンB | 納豆、牛乳、豚肉 |
ビタミンE | サーモン、アーモンド、かぼちゃ |
ミネラル | 煮干し、生カキ、豚レバー、イワシ、海藻、大豆 |
上記の食材を中心に、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
まとめ
髪は1か月でおよそ1cm伸びますが、頭皮環境が悪かったり、髪に栄養が行き届いていなかったりする場合は、髪が伸びにくいことがあります。髪を正常に伸ばすためには、規則正しい食生活や質の高い睡眠、こまめなストレス解消が必要です。同時に現在のヘアケアを見直しながら、髪が健やかに成長するように努めましょう。