頭皮がかゆくてたまらない!かゆくなる原因と自分できる対応方法を紹介
乾燥や炎症などで、頭皮がかゆくてたまらない日がある方もいるのではないでしょうか。頭皮のかゆみには、乾燥や炎症以外にもさまざまな原因があります。原因を絞るのは難しいので、あらゆる可能性を頭に入れて頭皮のかゆみに対応しなければなりません。
今回は、頭皮がかゆくなる原因や対応方法について紹介します。
目次
頭皮がかゆくなる原因
頭皮のかゆみは、皮膚に異常があると知らせるためのサインです。頭皮がかゆくなる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、考えられる原因を7つ紹介します。
頭皮の乾燥
頭皮の乾燥により、皮膚のターンオーバーが乱れるとかゆみにつながります。皮膚のターンオーバーが乱れて正常な各層がつくられていないと皮膚がダメージを受けやすくなり、外的な刺激に過剰に反応することでかゆみが生じます。
頭皮の乾燥の主な原因は下記の3つです。
紫外線
紫外線は頭皮にとって大敵です。頭皮には日焼け止めを塗らないことが多いので、頭皮に当たる紫外線を防ぐことができません。紫外線が頭皮に当たると、頭皮がダメージを受けて乾燥しやすくなります。
過度な洗髪
必要以上に髪を洗うのも良くありません。過剰な洗髪によって、頭皮にうるおいをもたらすために必要な皮脂まで流れてしまいます。皮脂はうるおいをキープするはたらきをするため、皮脂が失われると頭皮が乾燥し、かゆみが出てきます。
冬場
冬は湿度が低下するので空気が乾燥しやすい季節です。空気が乾燥している状態で暖房を使用するとさらに乾燥が進むため、頭皮も乾燥してしまいます。
頭皮の乾燥によるかゆみについて詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
「頭皮がかゆいのは乾燥のせい?かゆみの原因とケア方法を解説」
薬剤や汗による炎症
頭皮にかいた汗を放置したり、パーマ製品やカラーリング製品などが頭皮に合わなかったりすると、頭皮に炎症が起きます。また体質によってはアレルギー性接触皮膚炎を起こす可能性もあります。特に、汗をかいたまま放置するとあせもが出るリスクがあるので、注意が必要です。
汗をかいたあとや、パーマやカラーリングをしたあとに、頭皮に赤い部分があったり、発疹が出ていたりする場合は注意しましょう。
脂漏性皮膚炎・フケ症
脂漏性皮膚炎は、真菌(マラセチア菌)による皮膚疾患です。真菌の餌となる皮脂が過剰に分泌されると発症するリスクが高まります。真菌は頭皮のターンオーバーの周期を早めるため、皮膚がめくれてフケとなり、かゆみを引き起こす場合があります。
フケ症は何らかの原因によってフケが多くなっている皮膚疾患です。原因には脂漏性皮膚炎の悪化や、シャンプーや薬剤によるアレルギー症状の悪化などさまざまです。どちらも皮膚の炎症によりかゆみが生じます。
皮脂の過剰な分泌
皮脂が過剰に分泌されていると脂漏性皮膚炎を発症するほか、皮脂の酸化によるトラブルも起こり得ます。皮脂が酸化すると頭皮のバリア機能が低下し、外的刺激を受け炎症からかゆみにつながるのです。
皮脂が過剰に分泌される原因には喫煙習慣やストレス、加齢、ホルモンバランスの乱れなどがあります。
間違った髪の毛の洗い方
シャンプーの際に、間違った洗い方をしていると頭皮のかゆみにつながります。爪を立ててゴシゴシと洗ったり、硬いブラシを使って洗ったりすると、頭皮に刺激を与えてしまうためです。
また、洗浄力が強過ぎるシャンプーを使用すると、頭皮がシャンプーの成分に負けて炎症を起こしたり、必要な皮脂を洗い流してしまったりすることがあります。さらに、シャンプーのすすぎ残しや熱いお湯で洗い流すことも、炎症や乾燥を招く要因となります。
髪の毛をきちんと乾かしていない
シャンプーのあとに髪を乾かさないことも、頭皮のかゆみを引き起こす原因のひとつです。髪を濡れたまま放置すると、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌が繁殖すると、頭皮の常在菌とのバランスがとれなくなり、頭皮のターンオーバーが乱れ、頭皮トラブルを避けられません。
また、髪を乾かすときも、ドライヤーを髪に近づけ過ぎたり、長時間当て続けたりすると、乾燥してかゆみにつながることもあります。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れによって、頭皮環境が悪化するおそれがあります。
栄養が偏っていたり、睡眠不足が続いたりすると、頭皮のバリア機能が低下します。その結果、外部刺激に耐えられず、かゆみが発症しやすくなるのです。
頭皮がかゆい状態のまま放置するリスク
ここでは、頭皮のかゆみを放置するリスクについて紹介します。
フケが出てしまう
フケが出る場合は頭皮環境が悪くなっている証拠です。髪の根元に白い粉のようなものが出てきている方は、頭皮トラブルが起こっていると考えて、早急に対応しなければなりません。
フケの原因は乾燥や皮脂の過剰分泌によるものが大半です。フケが出るとかゆみがあるため、頭皮をかいて角質が剥がれ落ち、不潔な印象を与えてしまいます。
フケが出ている状態を放置するとさらなる頭皮トラブルに発展してしまいますので、早めに対処することが大切です。
フケがたくさん出てしまう方やフケについて知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。
「髪の毛からフケが出る……! 原因やフケから考えられる病気、対処方法を紹介」
かさぶたができてしまう
頭皮で皮脂が過剰に分泌されると、ニキビができやすくなります。その状態でシャンプーをしたり頭皮をかいたりすると、ニキビがつぶれてかさぶたになります。また、脂漏性皮膚炎の症状がひどくなった際にもかさぶたができることがあります。
そのほか、皮脂の過剰分泌によって頭皮に炎症が起き、かゆみが出てくると無意識にかいて傷つくおそれもあります。
かさぶたは放置しても自然と改善することはありますが、そこから細菌が入ると炎症が大きくなるため、注意が必要です。
頭皮がかゆいときの対応方法
頭皮がかゆいときは早急な対応が必要です。自分でできる対応方法にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、自分自身でできる対応方法を解説します。
頭皮を保湿する
頭皮は、ほかの部分の皮膚に比べると、保水機能やバリア機能が低いといわれているため、念入りな保湿が必要です。
頭皮を効率良くしっかり保湿するには、保湿成分が入ったシャンプーで洗うのがおすすめです。また、シャンプー後には、頭皮用の保湿ローションなどを皮膚に浸透させましょう。乾燥が予防できれば、かゆみが起こる可能性も低くなります。
頭皮の保湿については、下記の記事をご覧ください。
「頭皮に化粧水は必要?頭皮悩みの原因から効果的な保湿方法まで紹介」
薬用シャンプーを使用する
頭皮のかゆみが続く場合は、シャンプーが頭皮に合っていない可能性があります。シャンプーを薬用シャンプーなどの低刺激なものや、抗炎症成分などが配合されたものに変えてみましょう。
頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージは、直接かゆみにアプローチするものではありませんが、頭皮環境を整えることに効果が期待できます。頭皮の血流が良くなると、髪や頭皮に栄養が届きやすくなるので頭皮環境が改善し、かゆみが治まる可能性があります。
頭皮の乾燥を感じる場合は、かゆみを軽減させるローションを使って頭皮マッサージをするのもおすすめです。自分の頭皮に合った低刺激なものを選びましょう。
頭皮マッサージの方法を知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
「頭皮マッサージにはうれしい効果が!正しい方法や注意点を解説」
適切なヘアケアを行う
毎日のヘアケアをしっかり行うことも、かゆみの軽減が期待できます。特にシャンプーは適切な方法で洗うことで、頭皮のトラブルを防げます。
正しいシャンプーの方法は下記の通りです。
- 髪をブラッシングする
- 38℃前後のぬるま湯で髪を濡らしつつしっかり予洗いする
- シャンプーを手のひらで泡立ててから頭にのせる
- 指の腹で揉むように頭皮を洗う
- ぬめりや泡が残らないように時間をかけて良く洗い流す
- トリートメントは毛先を中心になじませて浸透させる
- 生え際のすすぎ残しに注意しつつ、ぬめりがとれるまで良く洗い流す
シャンプーは1日1回で問題ありません。皮脂やかゆみが気になるからと何度もすると、必要な皮脂まで洗い流してしまうおそれがあります。また、熱過ぎるお湯を使うと頭皮の乾燥が加速し、かゆみの原因になるため、38℃前後のぬるま湯でしっかりと洗い流しましょう。
ドライヤーの熱も頭皮トラブルを招く可能性があるため、ドライヤーを使うときは髪から10cmほど離して手早く乾かすことが大切です。
正しいヘアケアの方法や順番を詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
「ヘアケアの適切な順番は?各ケアのやり方やおすすめアイテム」
生活習慣を改善する
偏った食生活や睡眠不足などの不規則な生活は、頭皮環境の悪化につながるといわれています。頭皮を守ってかゆみや炎症を予防するには、生活習慣の改善が必要です。
頭皮の健康を守るには6時間以上の十分な睡眠時間が必要です。睡眠をとることはストレス解消にもつながるので、質の良い睡眠をとることを意識しましょう。
質の良い睡眠をとるには、喫煙やアルコール、香辛料などの刺激が強い嗜好品を控えることも大切です。また、栄養バランスが整った食事を毎日同じ時間に摂ると規則正しい生活にもつながります。生活習慣を見直し、頭皮環境の改善に努めましょう。
まとめ
頭皮のかゆみには、乾燥や炎症などの外的な要因と、生活習慣の乱れなどの内的な要因があります。かゆみを放置すると、フケやかさぶたの発生などの頭皮トラブルにつながるので、早急に対応する必要があります。
薬用シャンプーやローションなどを使いながらヘアケアを見直すと同時に、生活習慣も改善して頭皮の健康維持に努めましょう。かゆみが治まらないときは、皮膚科で原因を特定し治療を優先してください。