抜け毛の原因は毛根にあり!毛根が痩せる原因と対策を解説
「最近、抜け毛が増えた」「毛根が痩せている気がする」などのお悩みはありませんか。抜け毛には、正常な抜け毛と、薄毛が進行するリスクの高い抜け毛があります。
もし抜け毛が気になったら、早速、毛根をセルフチェックしてみましょう。今回は、抜け毛と毛根の関係性に注目し、毛根の状態から抜け毛の危険性をセルフチェックする方法、そして毛根の健康を守るためにできる対策を紹介します。
目次
抜け毛と毛根の関係性について
私たちの髪の毛は、毛根の奥にある毛母細胞が分裂を繰り返して成長します。そのため、毛根の状態から抜け毛のリスクや頭皮環境といった髪の健康状態を推測できるといわれています。
抜け毛の多さが気になる方は、まず抜け毛の本数と毛根の状態をチェックしてみましょう。一般的に、健康な方の頭髪は約10万本あり、抜け毛は1日50~100本程度が目安です。1日当たり100本を大幅に超える本数が抜けたときは異常が疑われます。
とはいえ、抜け毛の本数を正確に把握するのは、それほど簡単ではありません。
例えば髪が長いと、抜け毛は実際よりも多く見えます。また、シャンプー時には50本前後抜けるといわれており、排水溝にたまった抜け毛が多いと感じることも少なくないかもしれません。
そこで、本数と一緒にチェックしたいポイントが、抜け毛の毛根です。毛根の色や大きさ、状態などを確認することで、薄毛のリスクがある抜け毛か否かをおおまかにセルフチェックできます。
毛根の状態で抜け毛のリスクを確かめる方法
薄毛に進行する可能性が高い抜け毛とそうではない抜け毛の毛根には、どのような違いがあるのでしょうか。次に、抜け毛のリスクを見極める方法を紹介します。
【リスク低】毛根が白い・大きい
髪の毛が生え始めて成長し、抜け落ちて、再び生えかわるまでの周期をヘアサイクルといいます。正常なヘアサイクルを終えた抜け毛の毛根は丸みを帯びており、白くて太く、ハリもあります。
正常な形状や色の毛根に白い塊が付着していたら、よく観察してみましょう。多くの場合、毛根鞘(もうこんしょう)と呼ばれる半透明の白い塊がついています。毛根鞘は、髪を外部の刺激から守り、髪と頭皮をつなぐ役割を果たす組織です。
ただし、必ずしも正常な抜け毛すべてに毛根鞘が付着しているとは限らないため、毛根鞘の有無のみで抜け毛のリスクをはかることはできません。
注意が必要なのは、毛根にねばねばした白い塊が付着しているケースです。毛穴をふさいでいる皮脂の可能性があります。
原因として、頭皮の皮脂が過剰に増加していたり、シャンプーで汚れをきちんと落とせていなかったりすることが考えられます。放置すると毛髪に悪影響を及ぼすリスクもあるので、頭皮環境の改善を検討してみましょう。
【リスク高】毛根が黒い・小さい
毛根全体が黒い場合、異常な抜け毛の可能性があります。
正常なヘアサイクルで成長した健康な髪の毛は、毛根が白くなって抜け落ちるのが通常です。
しかし、血行の悪化により毛根が十分な栄養を受け取れなくなると、色素細胞に異常が生じて、毛根が黒いまま抜け落ちてしまいます。
同様に、毛根が小さい抜け毛も注意が必要です。血行不良による栄養不足や頭皮環境の悪化などが原因で成長が阻害され、毛根が痩せたまま抜け落ちてしまった可能性が考えられます。
抜け毛の毛根が黒く小さい場合、何も対策を取らずにいると、薄毛に進行するリスクもあります。次に紹介するセルフケアで改善がみられないようであれば、医療機関の受診も検討してみましょう。
毛根を健康にするための毎日できる対策
髪の毛の成長には、毛根の奥にある毛母細胞を正常に機能させることが欠かせません。そのためにも、血のめぐりをサポートして頭皮環境を保ち、毛母細胞までしっかりと毛根に栄養を行きわたらせることが大切です。
ここからは、頭皮ケアや生活習慣など、毛根の健康を保つために役立つ対策を紹介します。
頭皮の余分な汚れをしっかりと洗い流す
洗髪で余分な皮脂や汚れを洗い流し、頭皮を清潔に保てているか見直してみましょう。
髪の毛や頭皮の健康を維持するには、適度な皮脂を残すことも必要です。必要な皮脂まで落としてしまわないように、シャンプーは自分の髪質や頭皮の状態に合わせて選択し、適度な頻度で使用してください。
頭皮マッサージをする
頭皮の血行促進にはマッサージが効果的です。頭皮の血流量を増やすことで、毛根に栄養が行き届きやすくなり、正常なヘアサイクルの維持を助けます。
マッサージをするタイミングは、洗髪時や寝る前などがおすすめです。指の腹や手のひらを使って、やさしく円を描くように頭皮をもみほぐしていきましょう。継続して行うことで効果を期待できるようになります。
ストレスを溜めないようにする
過度なストレスは、自律神経の乱れから血行不良を引き起こしてしまうため、十分な栄養が頭皮まで行き渡らなくなるおそれがあります。
また、ストレスが蓄積されるとホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンが過多になりやすいことから、抜け毛や薄毛を招く原因にもなります。
ストレスを緩和するには、運動や趣味、入浴などを積極的に生活へ取り入れ、リラックスできる時間を確保することが大切です。
適度に運動する
ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動は、全身の血液循環を良くする効果が期待できるため、頭皮の血行も促進して、毛根に十分な栄養を届ける助けとなります。ストレス発散の観点からみてもプラスです。
ただし、運動でかいた汗を放置すると、頭皮に悪影響を与えます。運動後は汗や汚れをしっかりと落として清潔さを保ちましょう。
十分に睡眠を取る
髪の成長や頭皮の新陳代謝を促す成長ホルモンは、入眠後3時間の間に増加されるといわれています。睡眠不足は成長ホルモンの増加を妨げ、ヘアサイクルに悪影響を及ぼす可能性もあるので、注意が必要です。
個人差があるものの、適切な睡眠時間は6時間以上が目安です。就寝前は、寝酒やカフェインの摂取、スマートフォンやPCなどの使用を控えて、スムーズな入眠を迎えてください。
出典:
厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023(案)」
バランスの取れた食事をする
髪の主成分はタンパク質であるケラチンです。普段の食事から、肉類・魚類・豆類・卵などに多く含まれるタンパク質を適量摂取するように心がけましょう。
また、脂質の多い食事は皮脂量を増やす原因になるため、量を控えめにすることも大切です。
まとめ
抜け毛の毛根を観察することで、薄毛に進行するリスクがあるかどうか推測できます。抜け毛の多さや毛根の状態が気になったら、早速チェックしてみてください。
髪の毛や毛根の健康には、普段の頭皮ケアや生活習慣が影響しています。まずは、身近なところからセルフケアを始めて、健康的な髪を育てていきましょう。