毛根に白い塊とは!その正体とケア方法を解説
抜け毛をふと見ると、毛根の部分に白い塊が付いていることがあります。この白い塊は何なのか、何かトラブルが起こっているのか気になる方もいるでしょう。
今回は、抜け毛の毛根に付く白い塊の正体やリスク、毛根を清潔に保つためのケア方法などについて解説します。
目次
毛根に付く白い塊は何?
抜け毛の毛根部分に付く白い塊の正体は、ほとんどの場合「毛根鞘」か「皮脂」のどちらかです。それぞれの特徴や見分け方についてみていきましょう。
半透明なら毛根鞘(もうこんしょう)
抜け毛に付いているのが白っぽい半透明の塊なら「毛根鞘」である可能性が高いでしょう。毛根鞘とは、髪を頭皮にくっつけたり外部刺激から防御したりするための組織です。
髪が自然に抜け落ちたときに毛根鞘ごと落ちることがあり、よく見かけるものなので特に不安を感じる必要はありません。
ただし、毛根鞘に何らかの異常がある場合は抜け毛・薄毛のリスクが高まります。毛根鞘の異常については後述しますので、ぜひチェックしてみてください。
ベタつきがあるなら皮脂
抜け毛に付いている白い塊がベタついている場合は、皮脂である可能性が高いです。皮脂は頭皮を守るために分泌されるものですが、睡眠不足やストレスなどさまざまな要因によって過剰に分泌されることがあります。
抜け毛に塊として付いてくる状態だと、かなり余分に皮脂が分泌されているといえます。過剰に分泌された皮脂は毛穴に詰まったり、頭皮のニオイを発生させたりと頭皮環境を悪化させるので、頭皮ケアをするのがおすすめです。
毛根に付く白い塊の状態でわかる抜け毛リスク
抜け毛や薄毛に不安を感じていて、リスクが高い状態なのかそれほどでもないのか知りたい方もいるでしょう。
実は毛根に付いている白い塊の状態によって、抜け毛の増加や薄毛のリスクの高さをある程度判断できます。白い塊がどのような状態だとリスクが高いのか、詳しく解説します。
リスク高|毛根鞘に血が付いている
抜け毛にくっ付いている毛根鞘に血が付いていたら、かなりリスクが高い状態です。毛根鞘に血が付いているときは、頭皮が炎症を起こしていたり、毛包という髪の育成に欠かせない組織が損傷したりしているおそれがあります。
強い力で髪を洗っていたり、枕と頭の摩擦具合がひどかったりすると髪が引っ張られて毛根鞘に血が付くことがあるので、まずは洗髪方法や寝具を見直してみましょう。
洗髪方法や寝具を見直しても状況が変わらない場合は、早めに医師に相談するのがおすすめです。
また、血が付くほどの状態を放置すると、患部から菌に感染して腫れたり痛みが生じたりする場合があります。感染を防ぐためにも患部周辺を清潔に保つことが大切です。
リスク高|べたべた(ベタベタ)した皮脂が付いている
抜け毛にべたべた(ベタベタ)した皮脂が付いている場合は、皮脂が過剰に分泌されています。放置すると毛穴が詰まってしまったり、頭皮が臭くなったりする可能性があります。
さらに皮膚炎や薄毛などの頭皮トラブルが生じるリスクを高めることがあるので、適切な頭皮ケアを行い対処することが大切です。
リスク中|毛根鞘が付いていない
毛根鞘が付いていない抜け毛が多い場合も注意が必要です。毛根鞘は髪を支えたり外部刺激から防御したりするためにくっ付いています。
それにもかかわらず毛根鞘が付いていない抜け毛が多いということは、髪が成長しきれないまま抜け落ちている場合があるのです。
この状況が長引くと薄毛に進行するおそれがあるので、気になる場合は医師に相談してみてください。
毛根を清潔に保つ正しいケア方法
抜け毛に皮脂の塊が付いている場合は、正しいヘアケアで毛根を清潔に保つことが重要です。そこで、過剰な皮脂の分泌に悩まされない、キレイな毛根・健康な頭皮を目指せるケア方法を紹介します。
生活習慣を見直す
睡眠不足やストレス過多な状態が続くと、自律神経が乱れるのと同時に男性ホルモンの分泌量が増えます。
男性ホルモンには皮脂の分泌を促すはたらきがあるため、男性ホルモンが増えると通常よりも皮脂が多く分泌されやすくなります。質の良い睡眠を取る、ストレスを発散するなどして生活を整えましょう。
また、糖質・脂質の摂り過ぎも皮脂の過剰分泌を招きます。食生活を改善して栄養バランスを整えましょう。
特に髪の成長に欠かせないタンパク質・亜鉛・ビタミン(B₂・B₆・C)は、積極的に取り入れたい栄養素です。それぞれの栄養が豊富に含まれている食材は下記の通りです。
- タンパク質:鶏ささみ・イワシ・卵・きな粉・パルメザンチーズなど
- 亜鉛:牡蠣・豚レバー・牛赤身肉・卵など
- ビタミンB₂:うなぎ・干しのり・ブロッコリーなど
- ビタミンB₆:かつお・まぐろ・豚ヒレ肉・バナナなど
- ビタミンC:赤パプリカ・キャベツ・ブロッコリー・キウイフルーツなど
ぜひ日々の食事にこれらの食材を取り入れてみてください。
丁寧にシャンプー&きちんと洗い流す
髪の汚れが落とせていなかったり、すすぎが不足していたりすると、皮脂が過剰に分泌されやすくなります。指の腹を使って丁寧に頭皮を洗浄し、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流しましょう。
また、皮脂が多いからといって1日2回シャンプーしたり、洗浄力が強いシャンプーを使ったり、ガシガシとこすったりするのもNGです。必要以上に皮脂が落ちてしまい、うるおいを取り戻そうと余計に皮脂が分泌されてしまいます。
アミノ酸系や石けん系などの洗い心地がマイルドなシャンプーのうち、自分の肌質に合うものを使うのがおすすめです。
頭皮マッサージをする
頭皮が硬いと皮脂の分泌が促されるので、定期的に頭皮マッサージするのもおすすめです。シャンプーをするついでにマッサージすれば習慣的に行いやすいです。頭皮をほぐすと血行が良くなるので、頭皮に栄養が届きやすくなるといったメリットもあります。
強くこすらずに、手の平や指の腹を使って頭皮全体を揉みほぐしましょう。
まとめ
抜け毛に付いている白い塊の正体はほとんどの場合、半透明の状態であれば毛根鞘、べたべた(ベタベタ)している状態であれば皮脂です。毛根鞘は普通の抜け毛にもよくくっ付いているので、あまり心配する必要はありません。
もし毛根鞘に血が付いていたり、毛根鞘が付いていない抜け毛が多かったりする場合は、抜け毛・薄毛のリスクが高いので医療機関を受診するなど適切に対処しましょう。
また、抜け毛に付くほど過剰分泌されている皮脂を放置すると、頭皮環境が悪化してしまいます。生活習慣や食事内容を見直したり、頭皮マッサージをしたりして、皮脂が過剰分泌されないように対策しましょう。