頭皮のコリが気になる人へセルフマッサージのやり方を紹介
首や肩のコリは気になりやすい不調のひとつですが、頭皮のコリを意識している方はそれほど多くありません。そもそも頭皮のコリとはどのようなものなのか、わからない方もいるでしょう。
とはいえ、頭皮のコリを放置していると、さまざまな悪影響をおよぼす可能性があるため注意が必要です。今回は頭皮のコリを見分ける方法や原因、対策について紹介します。
目次
頭皮のコリの原因
頭皮のコリの主な原因は血行不良です。さまざまな原因によって頭の筋肉が緊張した状態が続くと、血の巡りが悪くなり頭皮が硬くなってしまいます。ここでは、血行不良になりやすい原因について解説します。
髪型が原因
頭皮には毛細血管が多く、頭皮にストレスがかかる髪型を続けていると血行不良になりやすいため注意が必要です。
例えば、長髪で常にセンターパートにしているなど、髪の分け目を変えない方は頭皮の同じ部分に常に負荷がかかっている状態です。ポニーテールやツインテールなど、髪をひとつ、もしくはふたつに分けて頭の高い位置で結ぶ髪型をしている方も同様に、頭皮に負担がかかります。
髪の毛をゴムで強く結ぶ方もいますが、物理的に髪が引っ張られる状態になるため頭皮の血行不良を引き起こしやすくなります。
歯のくいしばりが原因
無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしていると、耳のまわりや顎などの筋肉が緊張して硬くなります。
歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に起こることが多く、自分では気づきにくいものです。これらの症状はストレスとも密接に関係しているといわれていて、ストレスを溜め込む方ほど頭皮環境が悪化しがちです。
運動不足が原因
運動不足になると全身に血液を送ることが難しくなるため、頭皮のコリにも影響をおよぼします。筋肉には血液を送り出すポンプのようなはたらきがありますが、運動不足で筋肉量が減ると必要な栄養を頭皮に届けられなくなってしまうのです。
特に、デスクワーク中心で同じ姿勢を多く続けている方や、運動習慣がない方は血液の循環が滞りやすくなるため頭皮のコリが気になるようになるでしょう。
頭皮のコリをチェックする方法
頭皮にコリがない状態は、頭を押したときに固めのグミのような柔らかさがあることです。下記のチェック方法を試してひとつでも当てはまるものがあれば、頭皮が凝っている証拠です。今の状態を把握するために、一緒にチェックしていきましょう。
チェック方法1.頭皮が指でつまめない
頭頂部の頭皮を指でつかめるかチェックします。おでこの皮膚と同じような弾力があり、頭皮が動くなら問題ありません。カチカチでまったく皮膚が動かないときは、頭皮が凝っている状態です。
チェック方法2.こぶしでこめかみや眉の上を押すと痛い
にぎりこぶしを作ってから第一関節と第二関節の平らな部分をこめかみや眉の上に押し当て、小さな円を描くように力を加えながら動かしてみましょう。頭皮のコリやむくみがあると、痛みがみられることがあります。
チェック方法3.眉間やおでこにシワがある
頭皮がカチカチになっていると、顔の皮膚や筋肉をうまく引き上げることができません。重力に逆らえずに筋肉が下に引っ張られてシワができやすくなります。
また、頭皮が凝り皮膚を引っ張り上げる力が弱くなると、まぶたを持ち上げにくくなり眉間にシワが寄りやすくなります。
チェック方法4.頭皮を押すとプニプニ柔らかい感触がある
頭皮にはある程度の硬さも必要です。押しても弾力が感じられず、指が沈み込むような感覚があったときは頭皮が凝っている証拠です。頭皮がつまめても痛みがある場合も同様です。頭皮が柔らか過ぎる場合は、コリではなくむくみの可能性があります。
頭皮のコリを放置するデメリット
頭皮のコリを放置すると、さまざまな悪影響をおよぼす可能性があります。ここでは、根本的な原因を解決せずにそのままにしていた場合に起こり得るデメリットについて解説します。
顔のしわ・たるみにつながる
頭皮と顔の皮膚や筋肉はつながっているため、頭皮のコリは顔の印象にも影響を与えます。頭皮が凝ることで顔の筋肉を引っ張る力が弱くなると、重力を受けやすくなりしわやもたつきを引き起こしやすくなるのです。しわやもたつきが増えることで、フェイスラインもぼやけてしまうことがあります。
白髪が増える
白髪は老化現象のひとつで避けることは難しいものです。ただし、年齢に関係なく頭皮のコリがあると白髪が生じるリスクが高くなってしまいます。
そもそも髪が黒いのは、メラニンが髪に含まれているからです。しかし、頭皮が硬くなると血行不良になり、メラニンがうまく作り出せなくなってしまいます。髪を黒くする色素が届かなくなり、白髪が増えやすくなります。
髪の毛からハリ・コシがなくなる
頭皮のコリは髪の毛のハリやコシのなさにもつながります。頭皮が硬い状態だと、血流が悪くなり髪に必要な栄養を十分届けることが難しくなります。
髪が痩せてハリがなくなると、実年齢よりも老けて見えやすくなるのもデメリットといえるでしょう。また、髪の毛のハリやコシがなくなるため、ボリュームアップをサポートする効果も期待できなくなります。
薄毛・抜け毛が進行する
頭皮が凝ることで毛根まで十分な栄養や酸素が届かなくなると、髪の成長が妨げられてしまいます。継続して栄養不足の状況が続くと髪が細くなり、やがて抜けてしまうおそれがあります。薄毛や抜け毛が進行する要因にもなりかねないため、注意しましょう。
頭皮のコリを解消マッサージ3選
頭皮のコリを解消するには、日々の積み重ねが大切です。ここでは、簡単にできるセルフマッサージの方法を紹介します。
指の腹でマッサージ
気づいたときにすぐできる指の腹を使ったマッサージ方法です。2分程度を目安に行ってみてください。手順は下記の通りです。
- シャンプーをするように指の腹を使い、頭皮全体をほぐす。
- 後頭部から頭頂部にかけて、頭皮を持ち上げるイメージで1カ所につき3秒ずつ指圧する。
- 同じように側頭部から頭頂部→こめかみや生え際から頭頂部の順に指で押す。
- 頭頂部を中指で軽く押す。
- 両手で側頭部を包み込むようにハンドプレスをする。
爪を立てて行うと皮膚を傷つけてしまうおそれがあるため、指の腹を使って優しくマッサージしましょう。ネイルをしている方も、頭皮を傷つけないように注意しながら行ってください。
顔と頭を一緒にマッサージ
おでこや眉間のシワが気になる方は、顔も一緒にほぐすと良いでしょう。血行が良くなることで、顔も明るい印象になります。手順は下記の通りです。
- 軽くこぶしを作り、円を描くようにしておでこをほぐす。
- 頭の後ろも同様にほぐす。
- 側頭部は手のひら(親指の付け根当たり)を使って押す。
- 眉のまわりを指の腹でほぐす。
- 頭皮全体を指で揉む。
- 頭頂部を揉む。
マッサージを続けることで、目のたるみやあごの引き締めにも効果が期待できます。おでこや眉をマッサージするときは、摩擦を防ぐためにクリームなどを使うのもポイントです。心地良いと感じる力加減で行いましょう。
マッサージャーを使ってマッサージする
手動のブラシ型のマッサージアイテムを使う方法も効果的です。シャンプーのときに使用すると、毛穴の奥の汚れまで取り除きやすくなります。
また、ブラシの刺激が頭皮に伝わり、血行が良くなりスッキリ感が味わえるでしょう。ただし、強い力で使用すると頭皮が傷付くため、優しい力で行うのがポイントです。
自宅で手軽にヘッドスパの気持ちよさを体験したい方は、電動のヘッドマッサージャーもおすすめです。頭皮だけでなく全身に使えるタイプのものもあるので、ふくらはぎや二の腕、肩のコリやむくみなど、気になる部分も一緒にケアできるのが特徴です。
また、オイルを使ってマッサージをすると滑りが良くなり、皮膚を傷つけにくくなります。頭皮用ヘアエッセンスを併用すると、頭皮のエイジング現象もケアしやすくなるでしょう。ただし、頭皮に炎症が起きている場合は、使用を中止して専門医の指示に従い対処してください。
まとめ
頭皮のコリは血行不良により起こります。一定の方向に負荷がかかる髪型を続けていたり、歯ぎしりや食いしばりが多かったり、運動不足が原因で起こりやすくなります。
白髪や薄毛・抜け毛などさまざまなトラブルが起こりやすくなるため、どのくらい頭皮のコリがあるのかチェックするとともに、髪に良い習慣を身に付けましょう。