白髪を抜くと増えるって本当?白髪の適切な対応方法と予防策

白髪を抜くと増えるって本当?白髪の適切な対応方法と予防策の写真

年齢とともに白髪が目立ちやすくなると、つい抜きたくなる方もいるでしょう。しかし、「白髪を抜くと増える」という噂もあるため、抜いた後のことが気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、白髪を抜くと増えるといわれる理由や対応方法、白髪を増やさないための予防法について紹介します。

「白髪を抜くと増える」は嘘!

手でバツを作っている画像

「白髪を抜くと増える」という噂がありますが、白髪を抜いたからといって白髪が増えることはありません。

男性の場合、30代後半から白髪が増え始める傾向があります。白髪があると老けて見えたり疲れて見えたりするため、仕事への影響を気にされる方もいるでしょう。

このように、急に白髪が増えたように見えるのは、白髪を意識し始めるタイミングと増える時期が重なったためと考えられます。

白髪を抜くのはNG!その理由は?

白髪を抜いても増えないのであれば、「抜いても良いのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、白髪を抜くとさまざまなデメリットが生じます。

頭皮や毛根が傷つく

白髪を抜く行為は、頭皮や毛根にダメージを与えます。毛根の奥にはメラノサイトという色素細胞があり、この色素細胞がダメージを受けると本来の機能が失われ、髪の色のもととなるメラニンが減少してしまいます。

髪の毛は同じ毛穴から2~3本生えていることが多いです。たとえ1本だけ抜いたとしてもほかの髪の毛に負担がかかります。何度も白髪を抜いていると、白髪だけでなく健康な髪にもダメージを与えかねないため注意しましょう。

また、同じ毛穴にある白髪を抜くと、毛穴に炎症が起こってしまい細菌が侵入しやすくなります。

髪にクセがつく

白髪を抜くと毛穴のダメージが蓄積されて、うねりのある白髪が生えることがあります。くせ毛は直毛に比べて目立ちやすく抜きたくなる方もいるでしょう。しかし、何度も抜いているとダメージを受けた毛根が変形してしまうため、注意が必要です。

ヘアサイクルが乱れる

髪にはヘアサイクルがあり、成長した髪の毛は約3~6年で寿命を迎えて抜け落ちていきます。そして、約3か月の休止期を経てから、毛母細胞が細胞分裂を始めることで、新しい髪が育ち始めるのです。

しかし白髪を抜き続けていると、これから生えてくる髪の毛にダメージを与えてしまい、ヘアサイクルが乱れてしまいます。髪の毛が途中で抜けてしまうおそれもあり、なかなか生えてこない原因につながりかねません。

白髪が出てきたときの対応方法

髪を自分で染めている画像

白髪を見つけたときはすぐに抜くのではなく、落ち着いて対策を講じましょう。ここでは、白髪が目立ち始めたときの対応方法について紹介します。

白髪をカットする

白髪を発見したときは、ハサミで根元からカットすることをおすすめします。ピンポイントで白髪をカットするには道具選びも重要です。文房具用のハサミは慎重に作業する必要があり、誤って黒髪までカットしてしまうおそれがあります。

髪の毛用のハサミを使えば髪に負担をかけずに済みますが、切れ味が鋭い分、頭皮を傷つけてしまうおそれがあります。これらのハサミが扱いにくいと感じる方は、眉毛用のハサミを使うと良いでしょう。細かい作業がしやすいので、白髪を根元からカットするのに向いています。

白髪染めをする

何度も白髪を切るのが面倒という方は、白髪染めを活用するのがおすすめです。髪が真っ黒になってしまうと、いかにも白髪染めをしているようで苦手という方もいるかもしれません。しかし、最近はトーンアップさせるカラーなども増えていて、より自然な髪色に染めることができます。

白髪染めをする方法としては、下記の通りです。

ヘアカラー

白髪が多く、全体的に染めたい方はヘアカラーがおすすめです。一度染めた後は、伸びてきた根元の白髪だけをカラーリングすれば問題ありません。カラーバリエーションも豊富にあるので、好みの髪色に仕上げることができます。

カラートリートメント

ヘアカラーでかぶれやすい方でも使いやすいのがカラートリートメントです。頭皮への刺激が強過ぎないので、セルフカラーに抵抗がある方でも始めやすい特徴があります。

また、トリートメント感覚で普段のケアに取り入れられるので、特別な技術は必要ありません。ダメージを受けた髪をケアしながら、少しずつ白髪を染めていくことができます。週2~3回を目安に使用すると、自然な髪色が長続きします。

ヘアマニキュア

ヘアマニキュアは、髪の表面を着色する施術です。頭皮や髪への負担が少なく済むという特徴があります。髪へのダメージが抑えられるので、ハリのあるツヤ髪に仕上げることができるでしょう。

ただし、色持ちは2~4週間程度なのでヘアカラーよりも短いスパンで染める必要があります。髪を明るくする効果はないものの、ナチュラルな髪色にしたい方に向いています。

白髪を増やさないための予防策

睡眠をとっている画像

白髪を黒髪に戻すことはできませんが、これ以上白髪を増やさないようにする方法はあります。日頃から髪に良い習慣を取り入れることで、白髪の発生を防ぎましょう。ここでは白髪予防におすすめの方法を紹介します。

栄養バランスの取れた食事を摂る

白髪を防ぐためには、普段から栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。特に、タンパク質やミネラル、ビタミン類は意識して取り入れていきましょう。各栄養素のはたらきとおすすめの食材は下記の通りです。

栄養素主なはたらきおすすめの食材
タンパク質髪の毛の主成分で健康な髪のもとになる鶏ささみ、牛もも肉、豚ロース、イワシ、納豆、豆腐など
亜鉛髪の毛の主成分であるタンパク質を結合させる牡蠣、レバー、牛肉、チーズなど
ヨード(ヨウ素)細胞の代謝を高め、メラノサイトのはたらきをサポートする昆布、ひじき、わかめなど
ビタミンB2脂質の代謝をサポートする。皮膚や粘膜、髪、爪などの細胞の再生に役立つレバー、うなぎ、納豆など
ビタミンB6タンパク質の代謝をサポートするマグロ、カツオ、レバー、バナナなど
ビタミンC抗酸化作用がある。亜鉛の吸収を助けるパプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、アセロラなど
ビタミンE抗酸化作用や血行を促すはたらきが期待できるごま、ナッツ類、アボカド、オリーブオイルなど

ただし、白髪に良い食べ物を食べ過ぎると栄養が偏ってしまうため、さまざまな食材を取り入れながら栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

質の高い睡眠をとる

頭皮の健康を維持するためには、成長ホルモンがしっかりと機能している必要があります。このホルモンは入眠から約3時間後に分泌され、寝ている間に細胞の修復や代謝を促す役割があります。

夜遅くまで起きていると睡眠時間が短くなり、成長ホルモンの分泌が減少してしまうため注意が必要です。睡眠の質を高めて成長ホルモンの分泌を活発にするために、睡眠前は下記のポイントを意識しましょう。

  • 就寝前はテレビやスマートフォンを見ないようにして、ブルーライトを浴びない
  • 寝る数時間前から照明を暗くする
  • 寝る1~2時間前までに入浴を済ませておく
  • 起床後は朝日を浴びて身体のリズムを整える

また、朝日を浴びると睡眠ホルモン「メラトニン」のもととなる「セロトニン」が分泌されます。ホルモンを味方に付けることで、睡眠のリズムも整いやすくなるためぜひ実践してみてください。

適度に運動する

髪に良い食べ物を取り入れても、血行が悪ければ必要なところに栄養を届けることができません。そのため、血行を良くして栄養を全身に行き渡らせるために、適度な運動を心がけましょう。

運動ができなかったり、時間が取れなかったりする方は、簡単にできるヨガやストレッチなどから始めてみるのもおすすめです。

ストレスを解消する

ストレスが溜まると交感神経が優位になり、自律神経が乱れやすくなります。交感神経が活発になると、血行が悪くなったり目が冴えて睡眠の質が悪くなったりするため、髪にとっては決して良い環境といえません。

ストレスをゼロにすることは難しいですが、趣味を楽しむなど、自分なりのストレス解消法を用意しておくことをおすすめします。

まとめ

白髪を抜いても増えることはありません。白髪が増えているように見えるだけで、実際には白髪の本数は変わっていないことがほとんどです。

白髪が気になる方は髪の毛の根元からカットしたり、白髪染めを活用したりすると良いでしょう。ただし、根本解決にはならないため、白髪を予防するために普段から生活習慣を整えることが大切です。

ランキング

DEMI LABO

毛髪科学のプロがお届けするヘアケア情報マガジン

Good Science,Good Beauty
科学のチカラであなたらしい理想の髪を

毛髪研究40年の歴史をもつDEMI COSMETICS(デミ コスメティクス)が運営する
髪や頭皮にまつわる美容情報サイトです。

1/100000。
1人およそ10万本あるといわれる髪。

たった1本の髪も余すことなく、ひとりひとりの髪と頭皮のパフォーマンスを最大限に引き出すためのヒントをお届けします。