髪が臭い(くさい)のはなぜ?原因とすぐに試せる対策を紹介
毎日きちんと髪を洗っているのに、なぜ臭くなるのだろうと思ったことはありませんか。日常的に髪のニオイが気になっているなら、毎日のヘアケアや生活習慣を見直すことで頭皮や髪の状態が改善され、ニオイが緩和されるかもしれません。
今回は、髪の毛が臭くなる原因と、ニオイが気になるときの対策について解説します。
目次
髪の毛のニオイの原因は何?
毎日髪を洗っていたとしても、お手入れ方法や加齢の影響などで髪が臭くなることはあります。頭皮や髪の毛が嫌なニオイを発生させる原因を理解して、適切な対策へとつなげましょう。
シャンプーの頻度が多い
ニオイや汗が気になり、1日に何度もシャンプーで髪を洗う習慣はありませんか。頭皮には、頭皮環境を正常に保つはたらきを持った常在菌が存在します。
汗と皮脂が混ざり合ったものを常在菌が分解して生成する脂肪酸は、嫌なニオイの発生源のひとつです。シャンプーの回数が多いと、皮脂を取り除き過ぎて頭皮の乾燥を招き、逆に皮脂量が増加してニオイの元となります。
また、シャンプーのし過ぎで常在菌が減ってしまった場合、皮脂をエサに繁殖する雑菌の増加につながり、髪の毛が臭くなる一因となります。
そのほか、ストレスや紫外線によって酸化した皮脂、シャンプーのすすぎ残しによる雑菌の増殖も不快なニオイの発生源といわれています。
髪の毛が生乾きになっている
洗髪後にドライヤーを使わず、髪の毛を湿ったまま放置する習慣も、嫌なニオイを発生させる原因です。
生乾きの髪の毛は、高温多湿の状態にあります。髪や頭皮についたフケ、皮脂などの汚れと湿気がそろうことで雑菌が繁殖しやすくなり、生乾きの嫌なニオイを生じさせます。
髪の毛にニオイが移っている
外部環境のニオイが、いつの間にか髪の毛に移っているケースも見られます。たばこのほか、焼肉や鉄板焼きといった食べ物のニオイが髪の毛についた経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、入浴時に生乾きのタオルを使っている場合も注意が必要です。嫌なニオイのするタオルは、雑菌が繁殖している可能性があります。いくらきれいに髪を洗ったとしても、嫌なニオイのするタオルで拭くと、雑菌が移ることになるので本末転倒です。
髪の毛に嫌なニオイがつきやすいと感じている方がいるとすれば、それはキューティクルの状態が悪化しているのかもしれません。キューティクルが剥がれて傷んでいるほど、髪の毛は外部環境のニオイを吸収しやすくなる性質を持っています。
加齢によって体に変化が起こっている
年齢とともに、髪の毛のニオイが気になりだす方は少なくありません。
女性のなかには、30代頃から加齢やストレスでホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンのはたらきが活発化する方もいます。男性ホルモンの分泌が増えるにしたがって皮脂量も増加し、雑菌が繁殖しやすくなることで髪の毛のニオイは強くなる傾向にあります。
そのほか、30代以降に排出されやすくなるジアセチルと呼ばれる成分も髪の毛が臭くなる原因です。
加齢により汗を分泌する汗腺のはたらきが鈍くなると、汗と一緒に乳酸が分泌されやすくなります。分泌された乳酸は、頭皮の常在菌によってジアセチルに分解されます。ジアセチルは使い古した油のような不快なニオイが特徴です。
髪の毛のニオイが気になるときの対策
頭皮や髪の毛のニオイ対策には、どのような方法が効果的なのでしょうか。「髪が臭い(くさい)……」と気になりだしたら一度試してほしい対応方法を紹介します。
自分の頭皮の肌質に合ったシャンプーを使う
頭皮の肌質に合わないシャンプーを使い続けると、皮脂の分泌バランスが崩れる可能性があります。必要な皮脂まで落とすと頭皮の乾燥を招き、皮脂が過剰に分泌される原因となるためです。
例えば、乾燥肌の方はアミノ酸系をはじめとする刺激の少ないシャンプーで、髪や頭皮のうるおいを保つと良いでしょう。
適切な順序でシャンプーをする
頭皮や髪に負担をかけることなく、髪の毛を清潔に保つには、正しいシャンプーの仕方を身に付けることが大切です。
- 予洗いをする
シャンプーで洗う前に、お湯で髪や頭皮についた汚れを洗い流します。2~3分程度が目安です。 - シャンプーを泡立ててから髪の毛になじませる
シャンプー液をそのまま髪につけず、ある程度手のひらで泡立ててから全体になじませていきます。 - ゴシゴシしないように頭皮をやさしく洗う
泡が全体に行き渡ったら、指の腹を使って頭皮をマッサージするように洗います。ニオイが出やすい後頭部や耳の裏は入念に洗います。頭皮が傷つき、雑菌が繁殖する原因となるため、爪を立てて洗うのは避けましょう。 - すすぎはしっかりと
洗った時間の2倍の時間をかけて、丁寧にすすぎます。すすぎ残しは嫌なニオイの元になります。髪も頭皮も、泡をきれいに洗い流してください。
ドライヤーでしっかり乾かす
洗髪後は、生乾きの髪から発生するニオイを防ぐためにも、タオルドライで水気を拭き取ってから、できるだけ早めにドライヤーで頭皮と髪の毛を乾かします。
ドライヤーは、乾きづらい髪の根元から当てるのがポイントです。なお、ドライヤーは10cm離して使用し、熱による刺激から髪を守りましょう
食事内容を見直す
髪の毛のニオイ対策を考える上で、実は栄養バランスを整えることも重要です。揚げ物やスナック菓子、ファストフードなど、脂質が多い食べ物ばかりを取っていると、頭皮の皮脂は増えてしまうからです。
過剰な皮脂の分泌を抑えるビタミンB群をはじめ、髪の主成分のケラチンを生成するタンパク質、髪の成長に必要な亜鉛などを中心に、バランス良く栄養を摂取することが重要です。具体的には下記の食品に多く含まれています。
ビタミンB群 :豚肉、レバー、貝類、鶏むね肉など
タンパク質:肉類、魚介類、卵、大豆、乳製品など
亜鉛:牡蠣、豚レバーなど
質の良い睡眠をとる
睡眠不足はホルモンバランスの乱れを引き起こし、男性ホルモンが過剰に分泌されることで頭皮の皮脂量が多くなります。頭皮環境を良好に保つためにも、十分な睡眠をとるように心がけましょう。
目安として6時間以上の十分な睡眠時間を確保することをおすすめします。あくまで自分にとって適切な睡眠時間を確保することが大切です。
まとめ
髪の毛の嫌なニオイは、ヘアケア習慣や加齢によって発生している場合が多々見られます。時々ではなく、一定期間継続して髪が臭い(くさい)と感じるときは、シャンプーの選び方や洗い方、乾かし方に加え、食事内容や睡眠などの生活習慣も見直してみましょう。
それでもニオイが改善されない場合は、医療機関への受診も検討してみてください。