髪の自然乾燥はNG?自然乾燥のデメリットとドライヤーの効果

髪の自然乾燥はNG?自然乾燥のデメリットとドライヤーの効果の写真

洗髪後に髪を乾かす場合、ドライヤーと自然乾燥のどちらが良いのか迷った経験はありませんか?特に暑い夏場や髪が長い場合は濡れたまま放置して、自然に乾くのを待ちたくなります。

しかし、自然乾燥にはさまざまなデメリットがあるため、あまりおすすめできません。

今回は、自然乾燥の欠点とドライヤーの効果について解説します。

髪を自然乾燥させるデメリット

デメリットの文字の画像

髪を自然乾燥させるとさまざまなデメリットがあります。ここでは、主な欠点を3つ紹介します。

キューティクルが剥がれやすくなる

髪の表面にはキューティクルと呼ばれる組織がうろこ状に広がっています。キューティクルの役割は、外部刺激からの保護です。

しかし、髪が濡れているとキューティクルは開いた状態になり、ダメージを受けやすい状態になります。

また、開いたキューティクルは摩擦をはじめとするちょっとした刺激で剥がれてしまいます。こうなると髪を守る機能が弱まって毛髪が乾燥し、見た目も手触りもパサつきを感じるようになります。

菌が繁殖してニオイやかゆみが発生する

髪が濡れている状態が長引くと、頭皮の常在菌のバランスが崩れ、頭皮に悪影響を与える菌が繁殖しやすくなってしまいます。

また、雑菌が繁殖すると、皮膚疾患を発症して頭部にかゆみや赤みが生じるだけでなく、不快なニオイを発するのも難点です。

寝癖がつきやすくなる

髪型や髪の流れは、髪の毛が乾くときにできる水素結合で決まります。髪が乾く前に寝てしまった場合、寝ている間に水素が結合するため、枕による圧迫や寝相によって髪が癖づいてしまうのです。

寝癖がつくと、翌朝のヘアセットに時間がかかったり、思うように決まらなかったりすることもあります。

髪をドライヤーで乾かす効果・メリット

ドライヤーをしている画像

「ドライヤーで髪を乾かすのが面倒」と感じる方もいますが、自然乾燥よりメリットが圧倒的に多いことも事実です。ここではヘアドライヤーによる効果を紹介します。

キューティクルが閉じやすくなる

キューティクルは、髪を乾かすことで閉じる性質をもっています。これによって髪の内部に水分を閉じ込めた状態でキープしたり、摩擦や静電気、紫外線などの刺激から髪を守ったりすることができるのです。

頭皮環境を良好に保てる

先述した通り、頭皮の常在菌は湿った状況下で繁殖しやすく、炎症やニオイなどさまざまなトラブルを起こします。

雑菌が増えすぎない頭皮環境をつくるためには、ヘアドライヤーで素早くしっかりと乾かすことが肝心です。髪を乾かすだけでなく同時に頭皮ケアも叶えるスカルプドライヤーを使ってみるのも良いでしょう。

髪にツヤが出る

キューティクルは熱を加えた後に冷ますことでより引き締まります。そのため、ドライヤーの温風で乾かしてから冷風を当てる工程は、美髪づくりにおいて大変重要です。

キューティクルが整うことで髪表面の凹凸が少なくなり、光がよく反射するため、髪にツヤが生まれます。

スタイリングが決まりやすい

髪型が決まるのは、髪が乾く瞬間です。自然乾燥だとそのタイミングがわからないため毛髪の形状がコントロールしにくいのですが、ドライヤーを使うことで、望み通りのヘアスタイルにセットしやすくなります。

また、キューティクルがきっちり閉じることで、カラーリングの際に入れた色素や髪の栄養分の流出を防ぐことも可能です。そのため、カラーの髪色を長期間維持することができます。

髪のダメージを防ぐ適切なドライヤーの使い方

ドライヤーをしている画像

なかには「ドライヤーの温風が髪にダメージを与えるのでは」と心配する方もいらっしゃいます。しかし、ヘアドライヤーを正しく使用すれば、髪の毛や頭皮に与えるダメージを抑えられます。ここでは髪を傷ませない適切な髪の乾かし方を解説します。

ステップ1:まずはタオルドライする

シャンプーのあとは、タオルで髪表面の水分をしっかり取りましょう。最初に水気を十分に拭き取っておくことで、ドライヤーを当てる時間が短くなり、髪へのダメージを最小限に抑えることができます。

髪が濡れている状態のときはキューティクルが開いているため、摩擦は厳禁です。タオルドライをする際もゴシゴシと拭くのではなく、タオルで髪を包んで押さえるようにして行います。また、毛先から水が滴らない程度まで拭くことが大切です。

ステップ2:強温風で根元から乾かす

タオルで水気を取ったら、ヘアドライヤーの登場です。

まずは一番水分が残りやすい髪の根元を、強めの温風で乾かします。頭皮やその周辺までしっかり風が届くように、手ぐしでかき上げるようにするのがポイントです。

根元の水分がある程度なくなったら、真ん中、毛先の順で乾かしていきます。

ただし、しっかり水気を飛ばそうとして、同じ位置に集中して温風を当て続けてしまうのはNGです。髪とドライヤーは10cm程度離し、まんべんなく風を当てましょう。

ステップ3:弱温風で髪型を整える

髪や頭皮全体が乾いたら、ドライヤーを弱めの温風に切り替えてセットしていきます。ドライヤーによっては、セットモードやブローモードと表示されているものもあります。

この段階では髪を乾かすのではなく、好きな髪型になるように整えていくのがメインです。弱温風で髪に癖をつけるようにドライヤーを当てましょう。

ステップ4:冷風で仕上げ

髪型が決まったら、最後に冷風で髪の癖を固定します。セットしたヘアスタイルを長時間保つためには必須です。

また、冷却することでキューティクルがきっちり閉じるため、うるおいの維持や髪の保護にもつながります。

まとめ

髪を乾かすときは、自然乾燥よりもドライヤーを使ったほうが美しい髪を維持できます。また、自然に任せていると、キューティクルが開きっぱなしになったり、頭皮環境が悪化したりして、さまざまなトラブルを引き起こすため注意が必要です。

ドライヤーは熱を使うため、髪の毛が傷んでしまうのではないかと心配になりますが、正しく使うことでダメージを最小限に抑えることができます。今回紹介した適切な乾かし方を参考に、毎日のドライヤーを習慣化して美しく健やかな髪を維持しましょう。

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