過水系パーマの2剤(過酸化水素)は、アルカリ側で酸化作用が大きくなります。そのためパーマ1剤後の髪のpHが高い(アルカリ側に傾いている)状態では、酸化作用が急激になり、髪を傷めたりメラニン色素を壊したりすることがあります。それを防ぐには、髪に残っている1剤の還元剤やアルカリ剤をあらかじめ除去、あるいは中和すると、髪に負担がかかりにくくなります。
したがって過水系パーマ2剤をご使用の場合は、パーマ1剤終了後、きちんと中間水洗や酸リンス処理をしたうえで2剤処理した方が、くり返してパーマをされてもダメージが少なくやわらかい質感のウェーブをつくることができます。
美容室で使用されているパーマ剤2剤には、臭素酸系(ブロム酸系ともいいます)と過酸化水素系がありますが、2剤の種類によって下表のような違いがあります。
ご使用目的、場面に応じて使い分けしてください。
臭素酸系2剤 | 過酸化水素系2剤 | |
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主成分 | 臭素酸ナトリウム | 過酸化水素水 |
酸化作用 | 中 | 大(条件によります) |
放置時間 (反応スピード) |
約10~15分 (マイルド) |
約5~10分まで (比較的速い) |
仕上がり感 | しっかりとしたリッジ感のある質感に仕上がる | パーマによるカラーの褪色を少なくし、軟らかい質感に仕上がる |
ヘアカラーの褪色抑制効果 | 褪色は大きめ | 褪色は少なめ |