パーマ1剤の成分
還元剤は、シスチン(S-S)結合を切断する働きがあり、いくつか種類があります。パーマ剤では、「チオグリコール酸塩類」「システイン又はその塩類」が使用されており、カーリング料では、「亜硫酸ナトリウム」「システアミン」などが使用されています。
パーマのしくみ・基礎知識(1)では、パーマ剤が髪に作用するしくみと、おおまかなパーマ剤の分類についてご紹介しました。今回は、パーマ剤の1剤・2剤のもう少し細かい種類と特徴をみていきましょう。
還元剤は、シスチン(S-S)結合を切断する働きがあり、いくつか種類があります。パーマ剤では、「チオグリコール酸塩類」「システイン又はその塩類」が使用されており、カーリング料では、「亜硫酸ナトリウム」「システアミン」などが使用されています。
還元剤の違いにあり、システイン系のパーマ剤は、反応後のシステインが2剤により酸化されるとシステインが2分子結合した水に不溶性のシスチンを生成し、毛髪内部に定着して、ハリ・コシをだします。亜硫酸ナトリウムは、水に溶けやすく、毛髪中に残りにくいためやわらかいカールをつくることができます。
アルカリ剤の働きは、pHを高め、毛髪を軟化、膨潤させて、パーマ剤の浸透をよくして還元反応を促進します。アルカリ剤としては、「アンモニア」「モノエタノールアミン」「炭酸水素アンモニウム」などが配合されます。それぞれのアルカリ剤には特性があり、配合するアルカリ剤で、パーマ剤の作用が変化します。
酸化剤は、1剤で切断したシスチン(S-S)結合を再結合させる働きがあります。パーマ2剤の主成分は、「臭素酸ナトリウム(ブロム酸ナトリウム)」「過酸化水素水」です。目的に合わせて2剤の種類を選定することをおすすめします。
成分例 | 過酸化水素 H2O2 | 臭素酸ナトリウム NaBrO3 |
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酸化作用 | 酸化作用が強く、2剤処理の時間短縮が可能。 | 穏やかなため、放置時間をしっかりおく必要がある。 |
配合量 | 2.5%以下 | 3.5%以上 |
pH | pH3程度 | pH6程度 |
特徴と質感 | 酸化染料を酸化重合させることができ、ヘアカラーの褪色が少ない。また反応後に水しか残らないため、しなやかでやわらかいカールが得られる。 | 塩析効果のため、リッジの効いたハリのあるカール感が得られる。 |
2剤を加温すると、急激な酸化反応によりダメージの原因となります。